2011年夏コミにて頒布したコピーSS本『Headache Shocked Witch』の製作に際して作った
モノクロ殺人現場写真さんのアレンジ曲『閉塞思考魔女』に対する考察。
というか自分のこの曲に対する捕らえ方のメモ書きです。
CD収録版とは別のアコースティックアレンジバージョンがフルで公開され視聴可能ですので
聞かれたことの無い方は先にこちらで聴いてから読んでいただけるとありがたいです。
http://monokurosatsujin.seesaa.net/article/176423634.html

【1】パチュリー視点
「受身」と「能動」の言葉の選びが重要
歌詞の中で時間の経過が見られる
1番:昼or夕
1番サビラスト:日暮れ
2番、間奏明け:夜
ラストサビ:夜明け
ラスト:夜明け

SS自体はストーリーを作るために
【2】魔理沙視点
【3】その他視点
を創作的に当てはめていますがそれはまた別の機会にでも

↓ここから歌詞に対して考え

「呪いで作られた本の中 閉じられた世界は
目に映る全てが優しくて 息も出来なくなる」

①幻想郷の例え
・呪いで作られた本の中=閉じられた世界→結界で囲まれた幻想郷
・目に映る全てが美しくて→魔理沙が死ぬ前とは何一つ変わらないままで
・息も出来なくなる→魔理沙がいない状態でのパチュリー、生きている心地もしない
②パチュリー自身の例え
・呪い→魔理沙死んだこと
・作られた→受動的(自らを閉ざした原因を他者に求める様子)
・本の中→本をパチュリー自身に例える
・閉じられた→受動的
・目に映る全てが美しくて→本の中身→パチュリーの記憶に残る魔理沙の様子
・息も出来なくなる→同上

「本の世界を一人旅する 魔法のようなステキな話
閉じてしまえば気付かされるの ここにはきっと救いはないこと」

・本の世界を一人旅する→部屋に閉じこもって本を読む
・する→能動的
・魔法のようなステキな話→魔理沙のいない世界を一時的にも忘れられるから
・魔法のような
→魔法を使うパチュリーが言う「魔法のような」という表現
→実現が不可能という皮肉
・では「魔法のようなステキな話」とは何か?
→本の世界=パチェの例えより「魔理沙のいる世界をもう一度体験すること」
・閉じてしまえば気付かされるのここにはきっと救いはないこと

「燃えていく空 一番星 孤独はいつもこの手の中
消えたくなる 死にたくなるよね ねぇ」

・燃えていく空→夕焼け=終わりの象徴 
・「燃えていく、空一番星」で区切ると→魔理沙の死のシーンともとれる
・一番星→魔理沙の例え
・一番星
→最初に見えるとき(夕暮れ時)よりもその後(日が落ちた後)のほうがはっきりと見える
→この歌詞以降でパチュリーの中での魔理沙への思いがさらに強くなる
・孤独はいつもこの手の中→星に手は届かない
・消えたくなる 死にたくなるよね ねぇ
→誰かに語りかける口調
→いないはずの魔理沙の姿に語りかけている

「ぼんやりと空が赤色に染まるよ」
ぼんやりと→涙で目が霞む

「陽の当たらない場所 心臓の音だけが聴こえて
いつか終わることが 死ぬことが幸せと思えた」

・陽の当たらない場所
→①図書館 
→②陽の当たらない=表には出していない→パチュリーの心中→思いを抱いたまま行動はしていない
・心臓の音だけが聴こえて
→死んだ魔理沙に対して、生きている自分
・心臓の音=自らの心の声=考え
→魔理沙に対する自らの思いだけが頭の中で繰り返される
・いつか終わることが死ぬことが幸せと思えた
→自らの声が止む=自分も死ぬ

「言葉だけでは伝えられない 胸に抱いた想いはきっと
誰の耳にも届かないけど 助けをずっとここで待ってる」

・言葉だけでは伝えられない胸に抱いた想い
→魔理沙への思い
・きっと→希望的→不可能な望みを未だ抱えている
・誰の耳にも届かないけど
→届かないと理解していても希望を持っている→自虐的?
・助けをずっとここで待ってる
→受動的
→いなくなった魔理沙の助けを未だに待っている
・ずっとここ
→魔理沙のいる同じ場所へは決して行けない

「迫り来る夜 音も無い闇 望みはいつもこの手の外
消したくなる 殺したくなるよね ねぇ」

・迫り来る夜→1番歌詞の「燃えていく空」からの場面転換
・音も無い闇→2番歌詞の「心臓の音だけが聴こえて」から変化
①「音も無い=心臓の音も聴こえない」「闇=星のない空」と考えると魔理沙のいない世界
②「音も無い=頭でリフレインしていた言葉が消える」と考えるとパチュリーの思考が一度止んだことに
→つまり魔理沙のことのみを考えていた状況からの変化
・望みはいつもこの手の外→"望み"とは何か→(対比)「手の中」にあるのが「孤独」
→「孤独=魔理沙がいない」だから「望み=魔理沙」
→「手」=「パチュリー自身」=「(例え)本」と考えると
→「呪いで作られた"本の中"」と"手の外"の対比
→自らの今までの考えの外に望みがある(→音の無いに繋がる)
・消したくなる殺したくなるよねねぇ
→自分自身に言った言葉
→今まで自らの考えの殻に閉じこもっていただけの自分に対し
→能動的

「星の光が窓の向こうに この身をそっと迎えにきたら
いつか閉ざした扉を開けて この部屋から出て行くんだ」

・星の光が窓の向こうに→パチュリー魔理沙がいないという絶望から晴れた心「星がある夜空」
・窓の向こう
→1番歌詞では「空」にあった星だが、「窓の向こう」という自らに近い場所にある
・この身をそっと迎えにきたら→さらに近づく
・いつか閉ざした扉
→①いつ閉ざしたかが思い出せないほどの長い時間
→②いつ閉ざしたかが問題でないほどの結果
・この部屋から出て行くんだ→最後に行動するのは自分(能動的)

「照らし出す朝 優しい光 微笑む君のその笑顔は
無くしたくない 壊したくないよね ねぇ」

・照らし出す朝優しい光→夜から朝の転換
→2番歌詞「日の当たらない」と「照らし出す朝」の対比
→パチュリーが自らの思いを外に出す
微笑む君のその笑顔
→パチュリーの頭の中でずっとついてまわっていた魔理沙の影
→パチュリーが一番望んでいる魔理沙の姿
・無くしたくない壊したくないよねねぇ
→「パチュリーが自ら閉じこもる=魔理沙が悲しむ」ということに気付いた
→自ら行動する

「燃えていく空 一番星 閉じてた世界が開かれゆく
独りじゃない 独りじゃないよね ねぇ」

・燃えていく空→朝焼け=始まりの象徴
・「燃えていく、空一番星」→朝焼けの光でだんだん見えなくなっていく星
→星=魔理沙→魔理沙という存在に固執しなくなったパチュリー
・閉じてた世界が開かれゆく
→①自らの殻に閉じこもらなくなる
→②黒と星だけだった世界に光が当たりそれ以外のものが見えるようになる。
・独りじゃない独りじゃないよねねぇ
→魔理沙のことは忘れない

「ぼんやりと空が赤色に染まるよ」
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